「シュガー&スパイス~風味絶佳~」のあらすじ
アメリカの雰囲気が漂う東京・福生市。
高校を卒業した志郎は、大学進学に意味を見出せないまま“とりあえず”ガソリンスタンドで働く日々を送っていた。そんなある日、ガソリンスタンドに新人アルバイトとして入ってきた乃里子に対して、志郎は今まで味わったことのない恋心を抱く。
元カレに裏切られ、傷心だった乃里子も志郎の優しさに次第に惹かれ始め・・・。主役の2人には初々しい演技が印象に残る柳楽優弥と沢尻エリカ。
その恋の行方を温かく見守る志郎の祖母“グランマ”不二子を演じるのは夏木マリ。山田詠美の短編『風味絶佳』を原作に、10代の青年の初恋と失恋、そして成長を見つめた甘くほろ苦いラブ・ストーリー。
監督:中江 功(2006年日本)
「シュガー&スパイス~風味絶佳~」の恋愛名セリフ・名場面
- 「いい?覚えておきなさい。いつか本当の恋をした時のために。
昔から言われていることだけど、女のコはね、シュガー&スパイス。
優しだけじゃだめなんだよ。
(中略)
タフと優しさの配分を知らない男は女に捨てられるのであ~る!」(不二子)
背景
終始ジェントルマンに徹する志郎に心癒されながらも、内心元カレの面影を断ち切れないでいる乃里子。
2人の男性の間を揺れ動く女心に踏みこむ術もなく、志郎は乃里子との幸せな時間がこの先もずっと続くものと信じこんでいた。
「やり直そう」そんな元カレの言葉で乃里子の気持ちは志郎から離れ・・・。
クリスマスの日、“さようなら”の手紙を残して彼女は志郎の元を去っていった。
初めての恋、そして失恋。
傷心の志郎が向かったのは、2人をずっと温かく見守ってくれた祖母・不二子のBAR。
70歳にして恋愛の現役である彼女は、人生の先輩として志郎を力強くはげますのだった。
恋愛力UPポイント
風味絶佳、ほろ苦い経験を重ねた後に得るモノ
劇中、主人公・志郎に多大な影響を与える人物として登場する祖母・不二子。
自分を“グランマ”と呼ばせるアメリカかぶれの彼女は、70歳になっても恋人を人生の“必需品”と言い切る恋愛の達人。
志郎の初恋の一部始終を見守りながら、ことあるごとに不二子が彼に手渡すのは森永ミルクキャラメルです。
何気なく受け取り口にしていた志郎は失恋した後、ふと気がつきます。
「祖母がくれた昔なつかしいキャラメルのその箱に書かれてある古い字体、“滋養豊富”“風味絶佳”ああ、まるでそれは・・・。」
甘く心を満たしてくれるキャラメルは、これまで幾度となくほろ苦い人生経験を重ねてきた不二子そのものだと。
味わい深い今の彼女を形造ったものは、きっとこれまでに出会ったホンモノ(の恋)の存在に違いないと。
今まで見えなかったことが、恋を知って初めて志郎には見えてきたのです。
シュガー&スパイス タフと優しさの配分
この映画の主人公・志郎が手痛い失恋とひきかえに得たものは、女心の妙です。
劇中の乃里子のように、2人の男性どちらに向かうか揺れているとしたら、少々強引でもグイっと自分の方に引き寄せてくれる方に、女性は惹かれてしまうものかもしれません。
優しく接して欲しい時もあれば、時には強く踏みこんできて欲しかったりもする。
男性にとって、こういう女性心理を理解するのは少しムズカシイかもしれませんね。
恋愛初心者は、傷つくのを恐れて相手に一歩踏みこむことをためらう傾向にありますが、それでは何も始まらないのです。
タフと優しさの絶妙な配分を会得するためには、恋愛経験をそれなりに重ねないと。
想いが適わなかったり、裏切られたり・・・、恋に生傷は絶えないけれど、その経験は知らぬ間にあなたをぐうんと成長させているはずです。
どんな痛みが伴っても、その経験の数々を糧にして晩年“風味絶佳”なヒトになれたら、不二子を観ていてそうワタシは思いました。
恋するヒトがシンパシーを感じるセリフが随所に散りばめられたこの映画を、本当の恋はこれからだというあなたにオススメしたいと思います♪


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