「ジョゼと虎と魚たち」のあらすじ
ある日、大学生の恒夫は、ジョゼ(F・サガンの小説上の人物)と名乗る足の不自由な少女と出会う。
料理上手で負けん気が強くて不思議な存在感を持つ彼女に、恒夫は恋人がいながら、どんどん惹かれていく。ジョゼと同居していた老婆の死をきっかけにして彼女と暮らし始める恒夫。
恒夫との暮らしの中で今まで夢見ていた外の世界を知るジョゼ。
このまま幸せに寄り添っていけるかに見えた2人だったが・・・・。ピュアでキュートな妻夫木聡と池脇千鶴が奏でる甘くほろ苦いLOVE STORY。
監督:犬童 一心(2003年 日本)
「ジョゼと虎と魚たち」の恋愛名セリフ・名場面
- 「いつかあんたがおらんようになったら、迷子の貝殻みたいにひとりぼっちで海の底をコロコロコロコロ転がり続けることになるんやろ。でもまあそれもまたよしや。」 (寝ている恒夫に向かってジョゼの独り言)
- 「それでもその後数ヶ月は一緒に暮らした。最後は案外あっさりしたもんだった。別れの理由はまあいろいろってことになってる。でもほんとはひとつ。僕が逃げた。別れても友達になれる種類の女のコもいるけど、ジョゼは違う。僕がジョゼに会うことはもう二度とないと思う。」(数年後の恒夫の回想)
背景
一緒に暮らして2年足らず・・・、恒夫は再会した元カノとヨリを戻し、ジョゼの元を去る。
付き合い始めてからずっと別れを予感していたジョゼは思いのほかサバサバと恒夫を見送るが・・・。
彼女の家を出た恒夫は迎えにきた恋人の前で思わず泣き崩れてしまうのだった。
恋愛力UPポイント
ずっと一緒に・・・、その言葉の儚さ
この映画は、物語の数年後の恒夫の回想で始まります。
思い出の写真を見ながら、忘れたいのに忘れられない女性の記憶が恒夫の脳裏に鮮やかに甦っていきます。
ジョゼは足が不自由で、ほとんど外の世界を知らずに生きてきた少女。
精一杯強がることで孤独や不安をはねのけようとする彼女を恒夫は次第にいとおしく思うようになります。
が、祖母が亡くなりひとりぼっちになったジョゼと暮らし始めた恒夫の気持ちは、現実に直面しながらだんだん冷めて・・・・。
足の不自由な彼女を支えながらずっと生きていけるほど恒夫は強くなかったのです。
どこにでもいる優しくてズルい男、ジョゼはそんな彼との幸せな日々が続かないことを達観していました。
いつかまた孤独な日々が自分に巡ってくることを予感していたのです。
別れの後、女は?男は?
愛読書のF・サガンの小説『素晴らしい雲』の中にジョゼの気持ちが映し出されます。
「いつかあなたはあの男を愛さなくなるだろう。」とベルナールは静かに言った。
「そしていつか僕もまた、あなたを愛さなくなるだろう。我々はまたもや孤独になる。
それでも同じことなのだ。そこにまた流れ去った1年の月日があるだけなのだ。」
恒夫と出会ったことで、ジョゼは行きたかったところに行き、やりたかったことをしました。
それまで必死に隠れてきた自分の殻を破ったのです。
彼が去った後も独り毅然と生きてゆく強さを身につけたのです。
それに対し恒夫は捨てたジョゼのことを何年も引き摺っています。
会いたくてももう二度と会えない女性のことをずっと・・・。
いざとなると男は弱く、女は強いなあ、DVDを観るたびにそう感じます。
恋は儚いものです。はじけて消えることもたびたび。
つかの間の夢にいつまでもすがりついているか、スパッとあきらめ気持ちを切り換えられるか。
誰かのことが忘れられずに苦しんでいる男性に、この映画をオススメします♪
“それでも人生は続く”その意味をジョゼがきっと教えてくれると思いますよ。


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